大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和45(ク)213 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

最高裁判所が抗告に関して裁判権をもつのは、訴訟法において特に最高裁判所に

抗告を申し立てることを許した場合に限られ、民事事件については、民訴法四一九

条ノ二に定められている抗告のみがこれに当たる。

ところで、本件抗告理由は、原決定が憲法一四条、一七条、二五条および三二条

に違反するという。しかし、所論は原決定が本件訴状却下命令に対する即時抗告を

棄却したことが違法であることを前提とするものであるところ、本件記録によれば、

抗告人は本案事件である大阪地方裁判所岸和田支部昭和四〇年(ワ)第一九四号墓

地登録変更等請求事件につき訴訟救助の申立をしたところ、右申立に対しては、勝

訴の見込みがないものではないことの疎明を欠くことを理由とする却下の裁判が確

定したことが認められるから、本案裁判所である第一審裁判所が抗告人に対して相

当の期間を定めて所要印紙の貼用を命じたのは当然の措置であり、また、本件のよ

うに補正命令によつて訴状の補正を命じられた者が補正期間の延長を申し出た場合

に、申出を容れて延長するかどうかは、もつぱら裁判長の職権による裁量に委ねら

れているから、これを容れなかつたからといつて違法の問題を生じないものである。

のみならず、抗告人は、原裁判所が抗告棄却の裁判をするまでの間、補正命令の

趣旨に従つて所要の印紙を貼用し、郵券を納付することができたのに、これが貼用、

納付をした形跡は認められない。してみれば、本件訴状却下命令およびこれを維持

した原決定には違法は認められないから、所論違憲の主張は、その前提を欠き不適

法のものといわなければならない。また、その余の論旨は、ひつきよう、原決定に

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理由不備の違法があることを主張するにすぎないもので、特別抗告適法の理由とな

らないことが明らかである。

よつて、本件抗告を不適法として却下することとし、抗告費用は抗告人の負担と

して、主文のとおり決定する。

昭和四六年四月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 田 武 三

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 藤 林 益 三

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